インド紀行、バンガロール(ベンガルール)の旅
1.バンガロール タウン
2.交通事情
3.食べ物
4.マイソール観光
5.インド人の暮らし
6.その他
ヴィナーダサウダ(カルナータカ州庁舎)
1.バンガロール タウン
2007年8月、出張でインドのバンガロール(ベンガルール)に行きました
英語名はBengalore
(公式にはBengaluruに改名)
インド南部、カルナータカ州の州都。
人口400万人以上の大都市。
あくまでも出張なのでそれほど観光はできませんでしたが
2週間もいたので少しは見てきました
バンガロールはインドのシリコンバレーと言われるところです
インドの中ではもっとも西洋化された町
欧米のハイテク系企業が多数進出しています
標高920mの高原にあるためけっこう涼しい
8月の平均最高気温はなんと30度以下
なおインドの夏は3月〜5月で、8月は雨季。
なので湿気はけっこうあります
雨季といっても夜に夕立ちがある程度で
日本の梅雨のように1日中しとしと雨が降るわけではありません
● ブリゲード通り
ブリゲードロードはバンガロール一番の繁華街
日曜日中は竹下通り並みの混雑
人とぶつかるのは当たり前
映画館もありました
● モール
このガルーダ(Garuda)モールをはじめ近代的なショッピングモールがいくつかあります
値切る必要もなく、安心して買い物ができますが全然インドっぽくな〜い!!!
地元の若い人を中心にごったかえしています
こちらはシグマモール
こじんまりとしたモール
会社の近くにあったので抜けだして行ってみた
^ ^ V
シグマモールにあったCDショップ"Planet-M"の袋
絵柄がいい!(これは仏教?)
で顔だけジョンレノン
^^
THE GODS OF ROCK ARE HERE ってコピーで納得
● MGロード
MGロードというバンガロールの目抜き通り
キレイなところです
このようにイギリスの植民地時代にしっかりとした区画された場所が街中にはあります
このような立派な道路や、上述の繁華街などが、バンガロールの全てとは思わないでください
町の郊外にはスラムっぽいところはあるし
バンガロールの外に点在している小さな町はすさまじくレトロです
● コマーシャルストリート付近
コマーシャルストリートという昔からあるショッピング街
ごみごみしてて人があふれててここもにぎやか
ここではまず値段交渉から始まります
また怪しげな偽物もいろいろ売ってます
コマーシャルストリート界隈ではゴールド・シルバー専門店もあります
食器、アクセサリー、ヒンズー教の神具など売っています
なおインドではゴールド・シルバーはそれ自身が財産なので
たとえアクセサリでも重さとかを計って価値を確認しています
コマーシャルストリートの近くにあるサフィーナ(Safina)モールではさまざまなインドの工芸品を扱っています
外国人もちらほら見かけました
このバングル(腕輪)の品揃えを見よ!
けっこう日本の女性が使えそうなクールなデザインありますよ
バンガロールは、いくら西洋化していると言っても、
白人も、中国、韓国、日本人などのアジア人もたま〜に見かけるだけ
はっきり言って超〜〜〜〜アウェイ!
外人=金持ち なのでいつもふっかけられます
上の写真に写っている白い帽子をかぶっているのが
今回仕事で一緒だったオーストラリア在住の中国系マレーシア人
いい人なんだけど、人に優しすぎるんだよねぇ
インドのこと全然勉強してきてないもんだから何回もだまされてる
^^;
なお英語はこういったマーケットやホテルなどではどこでも通じます
難点は訛りが強くてよく聞き取れないことかな
最後には慣れてきたけど。。。
● やや町外れ
町や通りの名前は覚えてないけどこのようなやや小さな商店街は
いたるところに分散してます
● 野良犬
街中には野良犬がたくさんいます
みんな寝ていたり、ゆっくり歩いているだけで、吠えません
写真はその中の一匹
99%の犬が柴犬系の典型的な雑種。
この犬だけ例外
犬はどれもおとなしいので怖くはないのですが
狂犬病大国なので馴れ馴れしくさわったりできません
うわさに聞いていた野良牛は見なかったですね
飼っている牛なら町外れにはいた
● 歩道
「おいおい、あるけねーぞ」
歩道はそこそこあるんだけど
真ん中に大きな木が生えていたりする!!
もうちょっと考えてみてはどうだろうか?
このほか、障害物多数
歩道だけを歩くのははっきりいって無理
クラクションのなる中、
すぐ横を車が通り抜けるのを覚悟で車道に出ます
ところでどこでもいっぱい走ってる小型三輪車は2サイクルエンジン!
だから町中すごくオイルくさい
長いこと住んだら病気になりそう。
2.交通事情
「譲り合い」なんて精神は全くありません
無理やり隙間を見つけては車の先を他の車の間に強引に
もぐりこませて場所を確保します
3車線の道だったら横に6台並びます
そしてすべての車がすき間を探して右往左往
F1のスタートダッシュが永遠に続くものと思ってください。
あれだけやりあっても喧嘩にならないのが不思議
また街中では事故がおきません
2週間いたけど一回も見ませんでした
でも郊外では事故起きてました
マイソールへの日帰り旅行をした時は事故を4件見ました
トラック横転とか、バイクの事故とか、かなりひどい事故ばかり
車はけっこうまとも!
「まとも」っていうのはボコボコになったりサビだらけの車がないって言うこと
アメリカで見るような超オンボロは走ってません
あの運転してて、こすりもしないところもさすが!
車のグレードや大きさは、日本と比べちゃうと見劣りするけど。。。
(でも貼ってあるステッカーはフェラーリだったりすることもある)
基本的に小さい車が多いです。
スズキとインド製のTATAが人気です
トヨタ、ホンダは高級な部類。ニッサンはみなかった。
ベンツとBMW、1台ずつ見ました
バイクはホンダがけっこう走ってました。
バックギアに入れると、音楽が流れるように改造されている車がときどきある
これがまたなんともちょっとインドチックな感じのメロディで面白い
あれは聴いてみないことには面白さが伝わらないだろうな〜
3人乗りしているスクーター
真ん中に女の子を乗せています
この街ではバイクを"運転"している人はヘルメット着用がルール
でも後ろに乗っている人はメット無しでもOK
たとえ3人乗りしていても文句は言われません
それでいいのか?
なんか変なの。。。
ガソリンはレギュラーで150円弱、ハイオクで160円弱
日本よりちょっと高かったです
写真は郊外を走るハイウェイ
片側2車線で全4車線の中央分離帯付き
舗装状態もかなりいい
はっきりいってアメリカのフリーウェイの舗装よりは遥かにまし!!
ただし町に近づくたびに、自転車、人、牛車(!)、さらにスピードバンプなど
多数の障害物が出てきます
まさにゲーム感覚
めちゃくちゃな追い越しもゲーム感覚
上の写真、
よく見てください
「PLEASE SOUND HORN」(クラクション鳴らしてね!)
って書いてあるでしょ?
表現はいくつかあるけどほとんどのトラックには書いてあります
インドでは他の車を追い抜くときにはほぼ100%鳴らします
追い抜くときには親切に(?)音で教えてあげるのです
ようするにクラクションを鳴らすのがマナーって感じ?
だからここインドでは絶えずクラクションが鳴っています
うるさいっつうの!
もちろん日本と同じように
「あぶねー!」とか「ざけんな!」みたいな意味でも使います
パッシングもガンガンあります。
3.食べ物
カレーは激うま!
チョイスをあやまらなければ最高にうまいっす
(中には口に合わないものもある)
けっこう辛目
なおメニューに「カレー」とか書いていない
着いた翌日夜、初の外食がホテル屋上のレストラン
「エビの×△風」
見たいな感じのものを頼んで出てきたのがこれ。
カレーじゃん!!!
でも、ものすご〜くうまくて、まじ感動した
日本でもけっこうインド風のカレーが好きでけっこうインドレストランに行きます
そのどこよりも絶対ウマかった
やはりスパイスの種類・量・新鮮度が全然違う気がする
下は、とあるレストラン
前菜をたらふく食わされたあとにカレーバイキング!!!
うまいけど、もう死ぬ。。。
でもつい食いすぎちゃう。。。
なお地元の人ももちろんカレーを食べますが
いつもそればかり食べているわけではありません
これまで上で紹介したレストランはどこも高級レストラン
それでも1人3000円くらいでおさまります
食事は日本に比べるとかなり安い
これはドーサーという食べ物
クレープのような薄い生地ですがもっとパリパリしてます
その生地の中にカレー風味に味付けされたジャガイモやオニオンが入っています
これ、けっこううまい
インドの人はこういったややスナックっぽいものも食べています
そのドーサを食べたコマシャールストリート近くのレストラン
地元の人にすごく人気のあるレストランだそうです
ちょうどクリケットの国際試合をやっていてテレビ観戦する人ちらほら
郊外のハイウェイ沿いにあったレストラン
地元色120%!!!
モールで見たスパイス売り場
使い方さえ心得ていればものすごくうまいカレーが作れそう
でもその腕がないのが悔しい
過去数年、ここに来た日本人同僚は1週間以内に100%食あたりになっている
自分はけっこうがんばったけど帰国する直前、12日目にようやくやられた
疑っているのはオフィスで毎日出てくるランチ
80%はカレー
味はうまいんだけど
お皿とかがたまにヌルっとしてたりするんだよね〜
衛生面がぜったい心配
もちろん歯磨き・シャワーも含め
生水は口には入れていません
もし入ちゃったら即ミネラルウォータでうがい
あとインドの人はあまりお酒を飲まない
会社の人と何回かディナーにいったけど誰も飲まなかった
俺だけいつもキングフィッシャー(インドのビール)。なかなかいける。
インドの人は甘いものも大好き
食後のデザートは基本中の基本
これがもろ砂糖の味全開でちょっと甘すぎ
日本人にとっては甘すぎます
シグマモールの中にあったキレイなコーヒーショップ
このサモサ、うまかった。たったの60円。
4.マイソール
週末にマイソールに日帰りした時の写真です
マイソールまではバンガロールから車で3時間
マイソールの名前は聞いたことありましたが詳しくは知りませんでした
200年ほど前、イギリスが占領しようとしたときに激しい戦いが行なわれた古都です
上の写真はマハラジャパレス
恥ずかしながら今回初めて知ったのですが
「マハラジャ」って言うのはその土地(国)の王様のことなんですね
200年ほど前のものですがものすごく立派
撮影禁止だったので写真がないのですが
内部の装飾とか、絵とか、ステンドグラスとか、かなり豪華絢爛
趣向は違うけどインドのベルサイユ宮殿という感じ
これは「チャームンディの丘」にあるヒンズー寺院
こういった観光地には悪徳商人がウヨウヨいる
もう外国人を見つけるとすぐ寄ってくる
全然、お寺に関係ない人間が
「入場料100ルピーだ。ここで払え」とか
「今、3時間待ちだけど、俺を通せばすぐ入れる」とか
うさんくさいのばっか!
俺はそんな手口にだまされるようなマヌケではありません!
なおこういうところでは土足禁止です
で、かならず靴を預かる連中がいて金を取られる
地元の人も多数預けていたのでサギではないだろうけど。。。
これは昔の藩主(マハラジャ)のお墓で
「グンバズ」と呼ばれています
マイソールから16km離れたところにある
シュリーランガパトナムというところにあります
http://en.wikipedia.org/wiki/Srirangapatnam
タージマハールではありませんので。
でもデザインはインド風ですね
で、上述の悪徳商人
ここにもいます
ここでは子供。。。
「学校の運営資金のためだ」と言って
同情を買って安物の絵葉書(5枚位い入ったセット)を買わせようとする
(大人よりキレイな英語を話すのが驚き)
確かに貧しそうな身なりでかわいそうではある
買ってあげたい気持ちはある
でもここで払ってしまうと何十人に囲まれる
予想通り、同行のお人よしマレーシア人が早速やられていた
すかさず我らのドライバーが救出に向かって行った。。。
救出後、ドライバーのお説教
絵葉書セットの価値は10ルピー
マレーシア人が払った金額は100ルピー
なお他のホームページで
同じ場所で"1枚"100ルピーで買っていた人がいた。。。あぜん。。。
マイソールはシルクの産地としても有名
写真は色が綺麗で気に入って買ったピュアシルクのショール(使い道は未定)
本物っぽいけどどこまで信用できるか?
目利きが出来ないのでなんとも言えず。
一応、政府直営のお店で買ったものだけど。。。
マイソールへ向かうハイウェイ沿いにはたくさんの小さな町がある
上の写真もそれらのいくつか
集団でどこかに通勤する風景
こういった町はあまり豊かではない感じ
なお、この日帰り旅行
1日、トヨタのそこそこ大きい車(2000cc?)と
ドライバー一人をチャーターして8000円くらい
ガソリン代含む
二人で行ったので1人4000円位い。
十分手ごろな料金だったと思います
車をチャーターするときは参考にしてください。
5.インド人の暮らし
会社の受付をやっている女性が自宅に招待してくれた
といってもコーヒー飲んだだけだけど
その女性と旦那、1歳の女の子、両親2人で5人暮らし
で間取りは2K(4畳半、4畳半、3畳)
「どうぞ座って」と即されてソファーベットに座ったんだけど
他の全員が立ってる ^^;
ちょっと座りにくい状況。。。
みんな足の人差し指にリングをしています
これは結婚した女性がつけるしきたりだそう
他にもネックレスにも既婚者のしるしがある
ウェディングリングは「右手」の薬指(インドだからね)
インドの女性の服装やアクセサリーはすごく伝統的
それでいてキレイでおしゃれ
子供にもおしゃれをさせています(女の子の場合)
でも男は全然普通。スラックスやジーンズに襟付きのシャツ。
男女でどうしてこうも違うのか。。。
ところでご両親は全然英語を話さなかったし
旦那さんもあまり話せなかった
インド人全員が英語を話すわけではないんですね
家のあったエリアはごみごみしてて道もせまく路面もボッコボコ
でもものすごくたくさん人が住んでいる
中流の住宅街なんだと思うんだけど
あまりきれいな場所とは言えない
家賃は1万円くらいだって
でもウチの会社(アメリカ系)に働いてるんでインドの中では
まあまあの給料をもらっているんだろうと思う
ここら辺がまだまだインドの経済状況を表してる
でも彼女は今郊外に家を建てているそうでお金貯めてるのかな?
6.その他
● 国際都市
インドの新聞の求人広告
上はカタール、左下はシンガポール、右下はサウジアラビア
なんて国際的!!!
もちろん地元の求人広告もたくさん載ってます
ここには載っていないけど欧米系の求人もあり
欧米系は基本的にITなど先端技術の求人だそうです
テレビも英語のチャンネルの方が多い
かなりインド訛り強いけど
現地のテレビドラマ
言葉は全くわからないけどなかなか面白い
特に効果音
人がショックを受けるシーン = 「が〜ん!」
みたいなシーンでは
雷が落ちちゃったりします
● ホテル
泊まったホテルはCapitol
Hotel
最高級とは言わないけど宿泊客はほとんど外国人
バンガロールの中でも少しいいランクのホテルです
なんと1泊$250くらいかかった。。。
建物は古いけど整備されていてまあまあキレイ
お湯は部屋が最上階(と言っても5階)のためかちょっと勢いがない
でも一応出る
でもたまに茶色いお湯が出てくる
ほっとけばそのうち透明になるけどちょっと不気味
もちろん飲んではいけない
朝食時はバイキング
洋食系がメインにインド料理も混ざってる
とってもおいしい
かかっているBGMがちょっと妙で面白い
マライヤとかアメリカの有名どころのカバー
アレンジもほとんどオリジナルのまま
でも歌ってる歌手が違う
あとなぜかクリスマスソングもけっこうかかる
なぜ????
会社のインド人に聞いたらクリスマスのこともそれが12月ということを誰でも知っていると言っていた
● インド人のYes/No
普通、日本や主な諸外国ではYesの時は首を縦に振る
Noの時は首を左右に振る
でもインドではもう一つ、首を左右に交互に「傾ける」と
いう仕草がある
これは「OK」「へ〜」「そうなんだ」「なるほど」
みたいな"軽い"Yes
「その通り!」みたいな"強い"Yesは日本と同じで首を縦に振る
最初、この「軽いYes」と「No」の区別がつかなくて
「人が話している途中で何で否定ばっかりするんだろう?」
と不思議に思っていたのですが
実は「うんうん」と頷いていたわけです
慣れるとかわいいです。この仕草
● インド人は時間にルーズ?
毎日スケジュールがあるんだけど時間通りに絶対に進まない
途中で遅れてるのがわかってても全然急がない
これがすごく違和感がある
「なんでそんなにのんびりなの???」
タクシーを呼んだときも
タクシーは15分くらいすると来るんだけど
そのあと30分待たせても全然気にしない
やっぱり日本人てせっかちだねぇ
● 最後にまじめな話し
インドの格差はものすごい
日本も最近「格差社会」とか「ワーキングプア」とかの
言葉を聞くけどとても比較にならない
貧しい人は日本のホームレスよりずっとずっと貧しい
路上で焚き火をして寝ている
それも家族で。。。
幼い子供はぼろぼろのTシャツ1枚でパンツすら穿いていない
見ててつらくなる
とても興味本位でカメラなんて向けられない
でもインドの人はその格差をある程度受け入れている
カーストも一因だと思う
今も実際にはある程度残っているみたい
また自分は働かずに妻・子供に稼がせるような
クサった男もけっこういるらしい
(なおインドはほとんどがお見合い結婚の国)
また売春もあるそうで豊かな国の人の中には
それを目的に来る人もいるという
一方、郊外には小さい町がいくつもある
日帰り旅行をした古都「マイソール」はシルクでも有名
つまり蚕を育てている町がある
こういった農村にはすごく貧しいところがある
建物はボロボロだし、中には掘っ立て小屋のような家もある
バンガロールの街はどんどん発展していっているが、
その裏にはまだまだ影の部分がある
日本がどれだけ恵まれているか痛感させられた旅でした。