2006夏 ツェルマット 2006.7.5


(この写真は滑り出し部分のほんのごく一部の写真です。)

2006/7/5のツェルマットでスノーボードをしたレポートです。

1.ゲレンデ
2.雪質
3.下山コース
4.リフト
5.レンタル
6.ウェア


(このレポートは2006年7月5日のレポートです。雪は当然、その年や時期によっても変わると思います。ご了承ください。)




1.ゲレンデ

ツェルマットでは1年中スキー・スノーボードができます。
夏の舞台はクラインマッターホルンのエリア。
時期によって滑れるコースは少しづつ異なります。徐々に上に上がっていくようです
「最大で20kmを超える滑走距離が取れる」と発表されていますが、
実際にはそれよりかなり少なかったですね。

下図がマップ (2006.7.5)


上の図で青い部分が滑れるのですが、下の方の点線のところではもう雪が無く、
最後まで滑ることはできません。

運行していたリフトは合計4本。

まずメインのパラレルのリフトが2本、
乗り場は同じなのですが途中で終わってしまう短いリフトが1本、
(主にパークの利用者が使っています)
そして上の図ではほぼ横に並んで右に伸びていますが、
実際にはゲレンデの下部に位置する1本。

この下部にかかっているリフトのあたりではかなり雪が緩んでいたので、
ほとんど上の2本のメインのリフトのみで滑りました。
このリフトだけでメインゲレンデをカバーできます。

下図は衛星写真に色をつけたもの、写真上が南(山頂)になってます。
青の部分が滑走可能コースです。
赤丸はロープウェイの駅。


メインゲレンデは上のほうの青く塗りつぶした部分ですが

全長1500m、幅200−300m!

の広大な一枚バーンです。
どうです?立派なもんじゃありませんか!
長野・新潟エリアでは冬でもこんな斜面無いです。
ちなみに下の長い一本道が下山コース。
3kmくらいでしょうか。「珍しい」と言う意味では面白いですが、
「滑る」楽しみはありません(後述)

斜度は10〜20度くらい。スピードを出して飛ばすには最高です。
赤倉の観光ホテルゲレンデのあたりに似ていると思います

なおコブがあるような説明文もありますが、コブは皆無でした。
だいたいコブができるほど急ではありません。毎日圧雪してるし

下のほうにはハーフパイプもしっかり整備してあります。
キッカーも小さいのが何個かありました。
中には素晴らしいレベルの人もいましたね。特にスキーヤー。
私はへたれボーダーなのでパイプには入っていません(^^;)

残念ながらイタリア側は雪がもう無くクローズでした。
でもイタリア側から上がってくるロープウェイは観光用として動いています。
そこにあるレストランも営業してます。
そのレストランには滑っていけるし、また滑って戻ってくることもできるので
食事やトイレはここを使うことができます。

なお、最初、クラインマッターホルン駅からメインゲレンデまで滑り降ります。
しかし一回メインゲレンデに降りてしまうと、
クラインマッターホルン駅に戻る輸送手段がありません。
本当は上に上がれるTバーがあるのですが
まだ整備されて無い様で運行していませんでした。
歩いて駅まで戻ると30分だそうです。
標高3500mで板を担いで30分山登りするのはしんどい!
また後述するとおり、トロッケナーシュテークまでも最後までは滑っていけません。
しかも途中はかなりひどい状況。
ですので、トロッケナーシュテークやクラインマッターホルンのレストランを
休憩に使うのは事実上無理。
また、トロッケナーシュテーク・クラインマッターホルン間のロープウェイを
使ってのリピートも事実上無理でした。
(何度も言いますが季節によって状況は変わります)

クレバスほとんどないですが、2箇所、穴が開いているところがありました。
しかも1箇所はTバーの真下!
初めて成功したTバー乗車。
いきなり50cmの裂け目が目の前に現れたときにはすでに回避不可能。
死ぬ思いで通過しました。

もう1ヶ所穴の開いていたところはゲレンデ内でしたが
パトロールが旗を立てている最中でした。

下図はインターネットで調べた、2006年8月8日のコースオープン状況

下山コースはすでにクローズ。
クラインマッターホルン駅周辺のリフトが動くようになり、
上りと同じく全線ロープウェイで下るようになっていました。



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2.雪質

雪質は朝のうちは爽快そのもの。
かなりしまっていて見事なくらい圧雪されていて、カービングしまくり。
でも、これにはちょっと「からくり」があるようです。

さすがにこの時期ほとんど雪は降りません(降る日もあります)。
で、どうやって堅いバーンを維持するかと言うと、固まった雪(これは氷河?)を削っているようです。
表面を全部削ってしまい、堅い部分を出すのです。そしてならす。
なので、下はものすごく固いんだけど、
その上にちょっとだけ砕かれた雪が撒いてあるような感じ。

今まで味わったことの無い雪質です。
ずらして滑ると、ナイロンをこすったような不思議な音がします

しかし、いくら3500mといっても、気温は高いし、日差しも強いです。
したがって、あっという間に緩んできます。
11時くらいにはかなりべちゃついてきました。
私は、途中1回休憩を入れて、合計8本くらい滑り、12時前にはあがりました。

こういった事情もあり、リフトは早くから動きます。
一番下のゴンドラ駅は7時スタート。
クラインエリアのリフトは8時位スタートです。
つまり8時〜11時くらいの間が狙い目です。
公式ページにはリフト運行予定時間が載っているので事前に要チェックです。



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3.下山コース

さて滑り終えたら下山です。
トロッケナーシュテークまでの下山コースは一応板を履いたままほとんど滑れます。
ただ最後だけは10分ほど歩きます。
(上述しましたがもっと時期が進むと下山コースはクローズされます)

途中まで「雪」がついていますが、あるところからもう「雪」がありません。

その替わりにあるのが「氷河」です。

つまり、最後の方は、氷河の氷の上を滑るのです。(斜度はすごく緩い)。
一応アイスバーンとは違ってエッジはそこそこききます。また雪っぽいところもところどころ残ってます。
ですのでコントロールは可能。
でも、岩やじゃりも結構混ざってます。
自分の板では絶対滑りたくない。

さらに融けた水が小川になって氷河上を何ヶ所も流れています。
これを超えて行かなければなりません。
水溜りもあります。

小川はそれほど幅は太くないし、深さもそれほどではないですが進入方向を誤ると

「水上スキー または ウェークボード」

をやる羽目になりますので気をつけてください(^^;)

スピードもある程度必要です。

つまり下山コースは結構大変です。初級者にははっきり言って「無理」!
30分かけてクラインマッターホルンまで登ったほうが無難かも。
または後半は氷の上を歩いて下山するか、、、。

その氷河も最後には完全に無くなり、トロッケナーシュテークまで約10分、土の上を歩きました。
常連はちゃんと靴を持ってきていてちゃんと履き替えていました。



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4.リフト

上でも書いたとおり、一番下(ツェルマット)のゴンドラは7時スタート。
ゲレンデのリフトは8時スタート。終了は1時。はやい。

ゲレンデ・リフトとも朝9時くらいまではすごく空いてます。
一部の本格的なスキークラブの方々がいるだけで、一般人はごく少数。
これがしばらくすると一般人がかなり増えてきます。
最終的には、ほんの少しだけですがリフト待ちも出てきました
(待つと言っても2,3分ですが)

一般の人は食事をしてから出てくるのか、
それとも午後はクローズするというスケジュールを知らないのか、
出だしが遅いですね。

面白いのはリフト券の値段。
往復のロープウェイを含んだリフト1日券は62フラン。
(半額カードは使えません)

一方でクラインマッターホルンまでの普通の観光用の往復の
料金は84フラン。なんでスキーパスより高いの?って感じ。

まあほとんどの人は何らかの割引を使うので、スキーパスより
高い金額を払うと言うことは無いと思いますが。

スキーパスは「ゲートに近づける券」つまりICチップ。
普通の観光用の券は「差し込む券」、つまり磁気式。
同じゲートなのにチケットを認識する場所が違います。

さてリフトは当然Tバーです。
スキーでは何度も乗ったことがありますが、ボードでは初めて。

予想通り、最初は悪戦苦闘。
さらにボーダーがほとんどいなかったので見本にできる人もいなくて。
しかも偶然最初に見たボーダーは両足バインに固定していました 
↑これやりづらいっす。

私の方法は、
1.まず後ろ足はバインから外して待機。
2.板はまっすぐ前に向けておく。
3.なるべくバーのちょっと上の方をつかんでT字の横棒を素早く股に入れる
4.ひっぱられたら素早く後ろ足を乗せる

  ※私が勝手にやっていた方法なので正しくないかも知れません。
二人で乗る時は疑問。
ただ言えるのは板が変な方向に走ったらだいたいこけます。

連続8回転倒はすさまじかった。(^^;)
しかも毎回豪快にこけた。

すいている時間に練習できて良かった。
リフト待ちができている時にこれはできないよね〜。

1回こつをつかんでしまえば簡単で、
2本目以降は危ないシーンこそあったものの転倒はしませんでした。
でもまだ2人で乗る自身は無いですね。

なお、Tバーもたまに止まることがあります。1日で3回くらいありました。
やはり後ろ足は外しておくべき!

それとTバーはスピードや、伸びる部分の引っ張る力が違うものがあります。
1回しか乗らなかったけど下のリフトは楽でした。
最初のときはこういうのを探して練習するのも良いかも。
上のリフトは最初のバーを手前に引くのさえかなり力が要りました。
子供には無理なくらい。



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5.レンタル

雪が悪くなるのでリフト営業は午後1時くらいには終わってしまいます。
いかに朝早く出かけるかが勝負です。
(公式ページにリフト運行スケジュールが載ってます)

でもレンタル屋は7時には開いていません。
では、どうするか?
前日夕方に借りればいいのです。
前日夕方から借りて、滑った後に帰す、つまり1泊借りてましたが料金は1日分でした。
妻のスキー板&ポール、私のスノーボード、合わせて55フランでした。
(私たちはブーツは持参しましたが、もちろんブーツも貸してくれます)

レンタルは夏でも数ヶ所でやっていますが、私が利用したのは
教会の近く、川を越えた所にあるスラロームスポーツです。




6.ウェア

気温は結構高いです。
下は冬用のウェアで、ベンチレーション全開。上はロンTに普通のTシャツの重ね着。
これで寒くも無く、暑くも無くちょうどいい感じ。
長野の4月後半の晴れた日の春スキーと言った感じ?
なおこの日はツェルマットの町も30度近くまで上がったそうで、
平均より気温が高かったのではないかと思います。

2006年は、その後インターネットで様子を見ていましたが
7月後半から天気が崩れ、8月はほとんど雨か雪か曇りでした。
気温も0度に近い日が多く、かなり冷え込んでいました。

夏でもアイウェアはゴーグル&メットでもOK。みんな冬と同じ。
全然違和感無いです。
もちろんサングラスで滑りたい人はそれでも良いでしょう。

言うまでも無く日焼け止めは必需品です。

ツェルマットの町のゴンドラ乗り場にはロッカーがあります。1フラン。
ですからそこまではスニーカーで来て、そこで履き替えました。
最後の下山コースでの歩きを考えると上まで靴を持っていくのも手かと...。
ゲレンデ内のリフト乗り場周辺ではみんなの荷物が置きっぱなしでした。



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